この度、当社の元従業員による不正行為が発覚しましたので、下記のとおりお知らせいたします。このような事態を発生させ、関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけすることとなり、深くお詫び申し上げます。再発防止に向けた取り組みを徹底し、信頼回復につとめてまいります
ローソン 2019年8月30日 ニュースリリース
https://www.lawson.co.jp/company/news/detail/1386637_2504.html
被害額 4.3億円
少し前ですが、ローソンで元従業員による横領事件がありました、被害金額は約4.3億円と大きいです、
取引先と共謀
手口も巧妙で、取引先と共謀して業務委託料を水増し請求して、取引先にプールされた資金を私的に利用していたそうです、
これだと、監査法人による監査では不正は見つけられないですね、残高確認状と未払金額は一致するので・・、
不正期間は9年間
2011年から2019年までの約9年間にわたって水増し請求が行われていたそうです、内部監査にも引っかからなかったみたいです(内部監査に力を入れ過ぎてもコストばかりかかって何もないときは無駄に見えます)
内部通報で発覚
2019年2月に内部通報に発覚したそうです、
発覚からプレスリリースまで半年ほど掛かっていることから警察の捜査も事実上済んだところで発表でしょうか、また、1Qが7月発表なので(ローソンは2月決算)1Qの発表ともズラしたタイミングかな、
税務調査での発覚では無さそうですね、共謀した取引先側で売上処理していれば税務上は問題とされないですからね、私的流用部分も交際費処理していれば余り大きなことは言われていない可能性が、
ローソンの対応
・社外弁護士を含めた社内調査体制を構築して調査を実施
・元従業員を懲戒解雇
・元従業員及び共謀取引先を刑事告訴・損害賠償請求(予定)
・関係者の処分
・社内の牽制体制等の構築
・ローテーションの制度化
被害金はどれ位弁済されたのでしょうかね?、続報がネット上に無いので分かりませんが、また、プレスには書かれていませんが、税務申告も修正してると思います、
被害金もさることながら、上記の対応費用も相当掛かっていると思います、
・第三者委員会の弁護士費用
・損害賠償弁護士費用
・内部牽制体制の構築・ローテーション制度化 → これは基本的に人員増で対応するしかないです(労働生産性とは真逆の動き)
最後に
会計士(会計監査)でも税理士(税務申告)でも、また国税局(税務調査)でも、上記は発覚しませんでした、
効率化もやり過ぎると、不正の温床に成り得るんですよね、全て担当一人に任せるのが効率的だから・・でも担当の魔が差すとこういう事件が起きてしまう、
弊社のようなBPO事業者へアウトソースする場合、特に支払代行(振込代行)を行うような場合には、常に複数の目が入るようにします、コスト削減も大変重要ですが、単なる外注(アウトソース)ではなく、もっと戦略的にBPOを捉えて頂けると嬉しいです、
こんな事件もありました↓